游浩成 (M2)がルアンプラバーンにて現地調査を実施 (2016/3-4)
2016年3月5日から4月22日にかけて、山口・高田研究室の游浩成 (M2) がラオス国ルアンプラバーン世界遺産局 (以下DPL) にて現地調査を実施しました。游は特に以下の3つの活動を行ないました: 1) 山口・高田研究室とDPL共催のワークショップへの参加、2) ドローンによる景観のビデオ撮影、及び編集作業、3) DPLスタッフへのドローンの操縦、及びGPS合成動画作成の研修
1. 山口・高田研究室とDPL共催のワークショップの参加:
2016年3月22日、DPLにて「DPL&Tokyo Tech collaborative workshop March 2016, phase 4」と題したワークショップを開催しました。ワークショップでは1) プロジェクトの研究進捗報告、2) 東工大とDPLの今後の協働事業についての議論、3) DPLからのフィードバック、の3点を目的としました。その中で游は “Monitoring the riverbank using Drone” と題した発表を行いました。発表の要点は以下の通りです。
- 現在の河岸の状況の説明;
- 河岸の景観を確認するためメコン川の上空から景観を撮影し、モニタリングする手法としてドローンを用いることの提案;
- ドローンで撮影された写真とビデオの紹介;
- 景観評価のために景観評価シートを用いることの提案;
- 景観評価シートを用いる利点と留意点の説明;
発表後は今後の取り組みについて議論され、議論の結果、将来景観の比較を行うために景観のベースラインデータを開発する必要があることが明確になりました。
ワークショップ参加者の集合写真 (2016年3月22日撮影)
2. ドローンによる景観ビデオ撮影、及び編集作業:
3月15日から4月15日にかけてメコン川河岸景観のビデオ撮影を行いました。撮影エリアはDPLスタッフとの議論の結果、1.5 kmにわたるメコン川河岸を撮影エリアに定めることに決定しました。撮影に関しては、計3周のビデオ撮影が行われ、游は「ドローンを道路と平行に河岸に沿って移動させることが想像以上に難しかった。僅かなずれによってドローンが道路に近づいてしまったりしたが、目視で道路と平行に飛行させることを意識することで、景観を効率よく撮影することができた。」と述べています。編集作業に関しては、1) 動画の不要箇所の切り取り、2) 動画と動画の接続、3) 動画とGPSデータの合成、の3点を行いました。この編集作業を行うことで、景観動画を見ながらどこが撮影されているか判断することが可能になりました。
ドローンで撮影された動画のキャプチャ (2016年3月30日撮影)
GPSと合成した景観動画 (2016年3月30日作成)
3. DPLスタッフへのドローンの操縦、及びGPS合成動画作成研修:
游は7日間にわたり、DPLスタッフへのドローンの操縦研修を実施しました。その中で游は「DPLスタッフは技術に対する好奇心が強く、7日間の練習で最終的にはドローンで河岸景観のビデオ撮影を行うことができるまで操縦スキルが上達した。」と述べています。以下は実際に行われた教習の記録です。
日付 | 研修時間 | 内容 | 対象者 |
3月10日 | 2時間 | 操縦に向けた準備の研修
1. 操縦に使うアプリのダウンロード 2. Wi-Fiの接続研修 3. ドローンの設定研修 1) GPSの設定 2) キャリブレーションの設定 4. 操縦練習ができるアプリの教示 |
フォトグラファー
(ICTチーム) |
3月11日 | 1時間 | 基本的な操縦の研修
1. 前後への移動研修 2. 左右への移動研修 3. 上下への移動研修 4. 写真・ビデオ撮影の研修 |
フォトグラファー
(ICTチーム) |
3月18日 | 1時間 | 着地の研修
1. 着地地点を定め着地する |
フォトグラファー
(ICTチーム) |
3月24日 | 1時間 | 景観撮影研修
1. オフィス内で高度を上げて景観撮影 |
フォトグラファー
(ICTチーム) |
4月14日 | 1時間 | 景観撮影研修
1. オフィス外で高度を上げて景観撮影 |
フォトグラファー
(ICTチーム) |
4月18日 | 1時間 | 景観撮影撮影
1. 河岸で高度を上げて景観撮影 |
フォトグラファー
(ICTチーム) |
4月19日 | 2時間 | GPS合成動画作成の研修
1. GPSデータの出力 2. 景観動画とGPSデータの合成 3. 景観動画の不要箇所の切り取り及び接続 |
フォトグラファー
(ICTチーム) |
操縦研修の様子 (2016年3月11日撮影)